『スキップとローファー』の江頭ミカは太っていた・イジメの過去、努力に共感

スキップとローファー
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スキップとローファー』の「江頭ミカ」は本作の中でも、読者の「共感」が最も多いキャラクターの一人と言えると感じています。

どうしてミカが読者の共感を得られるのか、どのような人物なのかを調べて、私なりの考えや感想を書いています。

ネタバレについては、アニメ1期より後の内容も書くため、アニメ版のみ視聴した方にはバレになることもあります。バレても大丈夫な方のみ下方スクロールをお願いいたします。

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スキロー「江頭ミカ」

作品名スキップとローファー
作者高松美咲
ジャンル青年、学園、恋愛
発行社講談社
レーベルアフタヌーンKC

前情報として、私は「単行本」派です。
つまりは『アフタヌーン』の連載を読んでいないので、本文に書かれている内容は厳密には最新ではないことをご了承の上ご覧になってください。

さて、この記事では「江頭ミカ(えがしら・みか)」について書きます。

スキローの登場キャラの中でも彼女に共感する読者は多いと想像されます。どうしてそう思えるかをこの記事で触れていきます。

ミカが共感される理由は?

どうしてミカは読者から共感されている、と私が思えるか。

私が共感

その理由は私が共感しているからです。
半分冗談ですが半分本気です。私が彼女に共感することがあるから、このように記事にしているので。

ただ、私が共感しているのだから一般的にも共感されているに違いない、などと思うのは傲慢だと思います。さすがにそこまで思ってはいません。
では客観的な理由は何でしょう。

努力家

それは一つは彼女が「努力家」であることです。

彼女は小学生の頃太っていました。
Scene8「チクチクの個人練習」では、彼女の口からは出ていませんが、回想シーンの画で描かれている彼女は太っていました。
9巻で、仲良しの皆で本作のメインキャラ「岩倉美津未(いわくら・みつみ)」(以降、みつみと表記)の実家に泊まりの旅行に行ったとき、彼女の母親が描かれていましたが、ふくよかな人でした(Scene50「ギクシャクの登校日」9巻54ページより)ので、何となく一家の食生活を想像できてしまえるな、と思いました。

その後、摂食や運動をすることで自ら身体を絞って、中学ではバレー部に入って鍛えて筋力をつけ、今の身体を作っています。
今も「太りやすいから節制してるんだっつの」(Scene8「チクチクの個人練習」より)と心の声で言っているとおり、努力は継続されています。

ファッションもそう。
自分を変えるためにファッション誌を読み込んで、最新のファッションやメイクを学んで、ただ読むだけでなく購入して実践までしている様子も、8話には描かれています。

スタイリストをしているみつみのおば(叔父)の「ナオちゃん」も、彼女のファッションや髪型の努力を認めており、そんな努力の背景も察して、彼女に共感をし、気にかけているくらいです。

すごく練習して じょうずになったんだなってわかるよ

Scene8「チクチクの個人練習」より

ナメられないように努力してんだからこっちは
見た目も
言動も

Scene30「バクバクのバレンタイン<1>」(6巻28ページ)より

引用部は上がみつみの、下がミカの台詞です。

このように自他ともに認める努力型人間です。
同時に、小中学生の頃からあれこれと買ってもらえている時点で、少なくとも貧乏な家庭の子ではない、とも言えそうですね。
帰国子女がクラスに2~3人はいる私立の「つばめ西高校」は、いわゆるお坊ちゃん・お嬢様校とまで言えるかはわからないものの、裕福な家庭の子が多そうな学校であることは伝わってきます。

いじめられていた

彼女は過去にいじめられていました。

私 小学校の頃 若干いじめられてたかんね

Scene39「うだうだの帰り道」(7巻105ページ)より

引用部のように、仲良し5人組の一人「久留米誠(くるめ・まこと)」に告白しています。
周りに隠す必要がなくなった、という信頼感が伝わるので、彼女の過去を思うと苦しくなりますけど、でもホッとする台詞でもあります。

先ほどご紹介しました8話などでも、過去にいじめられていた可能性は示唆されていました。

一生? そんなの 絶対 嫌

Scene30「バクバクのバレンタイン<1>」(6巻28ページ)より

だからこそ、それを一生続けるのが嫌で、変わる努力が始まっているのですね。
こういった過去の、自らの体型とイジメの体験が、努力の原動力になっています。
そして、引用部のように、負けん気が相当に強いことも、彼女の特徴でもあるでしょう。

自分が恋愛をしていいのか?

また、彼女は自分が恋愛をする資格がない、と思っています。
理由には上述したイジメと深く関係しています。

あ 男子って 私からチョコをもらうの気持ち悪くないかな……

Scene31「バクバクのバレンタイン<2>」(6巻34~35ページ)より

と、男友達の一人「迎井司(むかい・つかさ)」に言っています。

引用部の質問を受けた後、迎井は質問に対する答えを上手くできなかったと自己分析していて、その理由を「本当に自信があるなら 他人を下げる必要ないんだ」(Scene31「バクバクのバレンタイン<2>」6巻38ページより)と理解しました。
そんなことまでわからない、と迎井は言っているとおり、難しい質問ですよね。じっくり考えれば行き着くかもしれませんけど、言われた瞬間に答えにたどり着くことはまず無理でしょう。

このとおり、体型のことといじめられていたことが、自己肯定感の低さ・自信のなさにつながっていて、恋をしても行動に移せません。
と同時に気の強さも持ち合わせているので、迎井が意図せず彼女を焚きつけることになり、怒りやそのときの勢いに任せて志摩に告白しています。
結果どうなったか、それも6巻をぜひ。

こういった過去のネガティブな要素を努力で乗り越えた人である。
このことが読者の共感を呼ぶ大きな要因と思います。

相対的なこと

彼女が共感できる理由は、逆説的に、他の主要キャラに共感できる人があまりいない、という意味でもあると私は考えています。
特に、メインキャラのみつみと「志摩聡介(しま・そうすけ)」と「村重結月(むらしげ・ゆづき)」の3人は。

例えば、みつみは見た目が「いなかモンの妙ちくりん」(Scene2「そわそわのカラオケボックス」より)ではあるものの、進学校を首席で入学し、純粋で誠実な性格から、生徒会長になるほど人望もある。
人間関係においては、学校でも男女のカースト最上位にいるであろう志摩と結月を、入学早々味方につけている。
運動が苦手など欠点も多く持ちつつ、それを補って余りある長所を持つ人物です。
志摩はみつみに好意を抱くほど。この事実だけしても、他の女子生徒たちには彼女が勝利者に見えることでしょう。

志摩も上記のとおり、男子も女子も認める学校屈指のイケメン、人気者です。
元子役でもあり、芸能関係の友人もいて、かと言ってそれをひけらかす訳でもなく、人当たりがよく、つまり人付き合いが上手で、運動も得意。仮面を被った彼はほぼパーフェクトです。
みつみとの「ある出来事」以降、仮面が剥がされ、あるいは自ら仮面を剥ぎ、そのパーフェクトぶりがだいぶ失われ、より人間らしくなっています。
しかし、それでも他の生徒に比べればスペックで大きく上回り、カースト最上位グループにいあることに何ら変わりはないでしょう。

結月も、目鼻立ちのはっきりとした整った顔で、スタイルもよく、帰国子女、見た目とは裏腹に性格は明るく、常識人、人付き合いに関してはフランクであり誠実。やはりほぼパーフェクトな人です。
物語開始当初は女版・志摩と思っていましたが、内面はだいぶ異なり、先ほども書いたように常識的な感覚を強く持っている人です。
その見た目とは裏腹の生真面目さ故に、彼女なりに苦しむことも多いのですが、でもやっぱりという。

特にこの3人は共感できないのですよね、現実離れをしすぎていて。

そんな中で、ミカは上記のような苦労をしている人ですし、世間的には外見は可愛いし(おそらく)それなりに裕福な家庭の子ですけど、努力次第では手が届きそうと思わせるところにいる意味で、共感を得やすいだろうと感じます。
彼女だって十分ハイスペックなのですけどね。

主要キャラでは誠も、そういった表面上のスペック、内面的にもみつみたちパーフェクトな人に比べると、身近にいそうなキャラです。
彼女も、ミカほどではないにしても共感が多い人と思われます。迎井も同様。

気づかえる

常識人なことと関連して、彼女は「気づかえる」人でもあります。

彼女は志摩のことを好きですけど、好きだからこそですが、志摩がみつみに興味を抱いていることもわかってしまいます。
みつみは、5巻のScene24「モジモジの思春期」まで、自分の志摩への想いが恋とは気づけていませんでした。
ミカはみつみの志摩への想いが恋である可能性をその前から考えています。

ところが、みつみと仲がよくなっていたことで、みつみのことも大切で、となると今度は彼女との友情を裏切る訳にもいかなくなり、彼女は余計に動けなくなっていました。

ただでさえ、相手は学校中の人気者である志摩ですから、みつみたちライバルに抜け駆けをしてたとしても、告白が失敗しようなものなら、すぐさま学校中に情報が知れ渡ります。
みつみがそれをどう思うか。今後、学校生活をしにくくなることは明らかです。

それより何より
みつみの牽制のためにそんなことしちゃったら私
きっといよいよ自分のことを許せなくなってしまう

Scene24「モジモジの思春期」(5巻17~18ページ)より

引用部は、みつみが気づく前に自分が先に志摩のことを好きだと周りに言ってしまおうか考えた際の台詞です。

気づけ、周りに気づかえるが故に、苦しんでいる様子は、その後も描かれます。
自分が志摩に告白して断られ、その後、みつみが志摩と◯き合って、そして◯れてからも、です。

自分が志摩から断られたことで、彼への想いは終わりました。
しかし、フラれたときの辛さや寂しさなど想いを、みつみたちには言えていないのですね。
皆には内緒で動いているので。

結局、抜け駆け告白してるじゃん、と思われた方もいらっしゃるかと思います。
まぁその通りではあるのですが、彼女の告白は本当に付き合うというより(付き合えたらもちろん最高なのでしょうけど)自分の過去とのケジメをつける意味合いが強い、と私には読めました。
上にも触れました、恋愛をする資格がないとさえ思うほどの自信の無さから、本当に付き合えるとは思っていないのですよね、悲しいことに。
何でも見透かすような志摩なら、自分の浅ましさなんてとっくに見透かしている、こんな底の見えている自分を、彼が好きになるはずがないとさえ思っています。

みつみたちに内緒で告白してフラれたために、友だちにも言えないで辛かったミカです。
そんな彼女を解放したのは、みつみの叔父(叔母)である「ナオちゃん」でした。

気づける

気づかえるということは、良くも悪くも「気づける」ということでもあります。

例えば、クラス内の権力争いだったり、志摩を巡る女子同士の争いだったり、そういう「場の空気」を読むことも長けています。
そのため、しばしば読者のよき解説者にもなってくれていますね。

2年生時は、空気を読めない、あるいはあえて空気を読まない、志摩の身勝手な動きに翻弄される彼女の姿がしばしば見られ、そんな彼女の苦労や苦悩に対して読者は強く共感していることと思います。
ミカへの共感が増えるのに反比例して志摩の好感度は下がっていることでしょう。

大概の女子は、奴が女ったらしとわかっていても、奴のような超絶イケメンに告白されたら「はい」と即答してしまう。世知辛い世の中。
いや、そんな人ばかりではないとも思いますけど。

私は共感できる

私も共感できますね、ミカへは。

私も小学生の頃太っていましたから。
私の場合、成長期とともに体型は縦に長くなっていき、肥満体型が自然に解消された感じです。
運動は苦手なままですが、身体を動かすことそのものは学生時代より大人になってからの方が好きになりました。人と比べることがなくなったからと思います。
ファッションは20歳前から頑張っていました。古着が特に好きです。なので彼女に対しては個人的に近いものを感じています。

志摩への告白やフラれたことは、あそこまでみつみに気を遣うこともない気はしましたけどね。
行動前に志摩のことを好きなことと告白することを宣言すればよかったのではと。
私はあそこまで心を許せる友だちがいなかったから、そういう風に考えられるのかもしれません。
恋愛や人付き合いの意味では、「そうしたいから」が優先される志摩や八坂に近い考え方なのかも。あんなモテ方をしたことはないですが。
友情のために、エゴを抑えることのできるミカは偉いと思います。架空のキャラであっても。

まとめ

まとめます。

『スキップとローファー』の江頭ミカは読者の共感が多いキャラと思える。
理由は、いじめられていた過去を乗り越えるべくダイエットやファッション、部活に努力をし続けていること、恋愛をしていいのかとさえ考えるほど自己肯定感の低いところ、まともな感覚を持つが故に気づけ・気づかえて結果的に板挟みに遭って苦しんでしまうこと、周りがハイスペックすぎて現実味がない中で比較的まともなキャラなこと、などが挙げられる。

というのが、私なりの解釈と感想でした。

本文に書いたことは私の意見や解釈でしかありません。単なるいち意見ですので、書かれていることを鵜呑みになさらず、参考程度に抑えて読んでください。

ということで、今回はここまでです。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。

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実は私とって、共感できると同時に、苦手でもあるのが江頭ミカというキャラです。
どうして苦手かは別の機会にしましょう。

『スキップとローファー』の江頭ミカが苦手。理由を何?
『スキップとローファー』の「江頭ミカ」へは、個人的に共感を抱きつつも、苦手なキャラクターでもあります。どうしてミカのことを苦手なのか、私なりの考えを書いています。

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