三島芳治さんによる漫画『児玉まりあ文学集成』に「大天使ガブリエル」が登場します。
本作のメインキャラクター「児玉」さんからそう呼ばれているだけで、本当の名前は他にあるはずですが作中では明かされていません。
どうして彼女がガブリエルと呼ばれているのかの理由と、児玉さんとの関係は何か、「笛田」くんとの関係などを私なりに調べて書いていきます。
ネタバレについては児玉さんやガブリエルのことを書くためには、どうしてもある程度のバレ要素が含まれてしまいます。バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いいたします。
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児玉まりあ文学集成
| 作品名 | 児玉まりあ文学集成 |
| 作者 | 三島芳治 |
| 1巻初版発行日 | 2019年4月25日 |
| ジャンル | 青年、学園、恋愛 |
| 発行 | リイド社 |
| レーベル | トーチコミックス |
「三島芳治」さんによる、学園もののマンガ『児玉まりあ文学集成』。
読みは「こだままりあ・ぶんがく・しゅうせい」。
ジャンルは学園ものや恋愛ものがベースに、ファンタジー要素もありそうに思います。
単行本の帯には「これは児玉さんが笛田くんに文学講義を行いながら 高校生活を謳歌するお話です」と書かれています。概要はこの内容です。
「児玉まりあ(こだま・まりあ)」は高校生、文学部に所属しています。文芸部ではありません。女子生徒。
文学部は物語開始時は彼女一人だけが所属しています。一人しかいない部活動が部として認可されているのか、その点は26話でそれとなく触れられています。
「笛田実(ふえた・みのる)」は、児玉さんと同じ学校に通う、おそらく同学年の男子生徒です。
文学部に入部希望をしているのですが、物語開始時で既に1年ちかく、毎日のように児玉さんから出される入部試験に落ち続けており、まだ入部できていません。
ですが、彼は毎日のように文学部に通っていますし、彼女も彼に毎日お題を出し続けています。
大天使ガブリエル
今回は「大天使ガブリエル」について扱っていきます。
ガブリエルと言えば、天使の中でも特に有名なミカエルとラファエル(ウリエルもでしょうか)と並んで、大天使と呼ばれる存在だったはず。
ゲームの『女神転生』シリーズの認識しかないので全然詳しくなく、それ以上のことを言えませんが。
有名人でもガブリエルの名を持つ人がいますよね。例えばアルゼンチンのサッカー選手に「バティストゥータ」という人がいましたし、シャネルの「ココ・シャネル」も出生名はガブリエルだった記憶です。
バティは今はポロのプレイヤーとして有名でしょうか。
ガブリエルとは誰か
ガブリエルとは誰か。
ここで言いたいことは、天使としてのガブリエルではなく、本作『児玉まりあ文学集成』におけるガブリエルとは誰のことを示すか、ということです。
答えは司書(ししょ)さんです。
彼女たちが通う図書室、司書がいるので学校図書館らしいですが、その学校図書館の司書の女性のことを指しています。
私はこの人を
第二十六話「まりあ誕生」(4巻125ページ)より
「大天使ガブリエル」と
呼ぶようになった
引用部は、児玉さんの回想シーンでのセリフです。
入学初日に図書館を視察したときに声をかけられたことをきっかけにして、彼女は司書のことを引用部のように呼ぶようになった、とのこと(同話、同巻124~125ページより)。
司書の人物名は明らかにされていないと思います。
見落としがなければ一度も名前は出てこなかったです。
なぜか
なぜ司書のことを大天使ガブリエルという大層な名前しているのでしょうか。
いつも何かと
第二十六話「まりあ誕生」(4巻126ページ)より
予言めいた事を言って 来るのと
なぜか常に白衣を着ていたせいである
引用部が理由になります。
大天使ガブリエルはイエス・キリストの誕生をマリアに伝えに来たようです。
引用部のうち「予言めいた事を言って来る」の部分はそういうことでしょう。
何せ児玉さんは「まりあ」ですから。
それなら彼女に見出された笛田くんは、ある意味イエスなのかもしれません。さすがに言い過ぎでしょうか。
引用部によれば「白衣」もネーミングの理由になっています。
これはどういう意味でしょうか。
ネットで調べてみますと、ミカエルもラファエルもウリエルも白い衣や鎧などを着てはおらず、ガブリエルだけ白い衣を身にまとっている画がありました。
司書の名前がガブリエルなことも、それが理由と思われます。
予言
司書ガブリエルがまりあに伝えた予言とは何でしょうか。
この前 大天使ガブリエルが 部室に現れて こう告げたの
第五話「盲目の文学」(1巻91ページ)より
「貴女は選ばれました まりあ」
「笛田君を導くことが貴女のつとめなのです」
ってね
最初に登場したときは名前だけでした。
引用部は児玉さんのセリフで、姿が描かれず、また司書のことだとも言っていないので、本当に天使がやって来たかのように言っています。
なので引用部のガブリエルは司書さんのことを指していない可能性は高そうです。
このときは設定を考えていなかったのではないかと個人的に思っています。後付けかなと。
作中で司書さんと大天使が紐づけられたのは第十話「ワールドプロセッサー」でしょう。
10話はショートショートになっています。その4作目のタイトルがまさに「四、大天使」で、司書さんが登場しており、大天使と紐づけられています。
司書だから先生ではなく、図書室も正確には図書館になる、司書さんがどうして白衣を着ているかわからない、という話をしているだけの内容です。
そのため、1話から順番に10話まで読み進めた段階では、あまり意味を見いだせないエピソードになっていますけど、4巻(26話「まりあ誕生」)を読み終えてから振り返ると、この段階で布石を敷いているのだなと思います。
今後司書さんが大天使として登場することを告知するかのようなエピソードになっている、ということですね。
次の登場は第十七話「環境 アンド トレイン」、単行本3巻です。
5話「盲目の文学」でも大天使が児玉さんに彼を導くように告げたと言っていますが、大天使はどうやら笛田くんがイエスか何かのように思っているか、と思えてくる17話の会話があります。
笛田くんとはいったい何者なのか。
次は予言とは異なりますが、大事なことと思いますので併記します。
第二十四話「作り話の惑星」(4巻84ページ)でのこと。
実は 今の会話は 録音して いるの
第二十四話「作り話の惑星」(4巻84ページ)より
笛田君の データを 司書へ渡す ために
第二十四話「作り話の惑星」(4巻84ページ)の児玉さんのセリフでは、全ての会話データが大天使に渡っている可能性を匂わせています。
第二十六話「まりあ誕生」で現状、最後です。
司書と児玉さんの関係性が描かれており、そこでも大天使は予言めいたことを言います。
ああ それから 悪いけど今日…
第二十六話「まりあ誕生」(4巻129~130ページ)より
開けておいてくれる? 地学室
2組の授業で古い二十世紀の地球儀を使ってね
それを返しに来るから 鍵を開けて待っててあげて
それが貴女の務めなのですよ まりあ
大天使がまりあに話しています。
地球儀を返しに来る人、その人は言わずもがな、笛田くんですね。
引用部は大天使がまりあに告げた最後の予言であり最初の予言でもあります。
物語の話数的には現状で最後の予言、時系列的には最初の予言、という意味です。
本当に天使なの?
どうして大天使ガブリエルは、まりあと彼を会わせたがったのか?
どうしてまりあに彼の導く役割を与えたのか?
どうして笛田くんの言動を逐一知ろうとしているのか?
この3つの疑問のうち、上の2つはわかる気がします。
大天使はまりあの孤独を感じていて、司書としてというより一人の大人、一人の人間、一人の歳の離れた友人として、彼女に友だちを持って欲しかったのではないか。
恋人となるかどうかは当人次第として。
というのが個人的な答えです。
作中で言及されていないことですので、正しい認識か間違った認識かはわかりません。
ただ、作中笛田さんは親しい友だちがいない(オリビア除く)様子が散見されますので、心配したのかなと思いました。
わからないのは3つ目の疑問で、どうして大天使は彼のことを知りたがっているのか。これがわからないです。
そもそも大天使と笛田くんの関係は何なのでしょう。
これまでの発言を見るに、彼女は笛田くんのことを以前から知っているような気配さえあります。
しかし、私の読んだ範囲でそれがわかる場面やセリフはなかったように思います。
笛田くんはガブリエルを知らないけど、ガブリエルは彼のことを知っている間柄なのでしょう。
しかもただ知っているだけでなく、情報を得てまで彼の現状を知りたいし、彼を大成させたいと思っているくらいの思い入れのある関係です。
彼の母親が変装している姿かとも考えました。
ところが、第二十七話「マルチバース・オブ・バルザック」の最終ページに、母親と思われる人物が登場していて、司書さんとは姿が異なるように見えます。
別人レベルに変装・変身している可能性がないとは言えないですけれども。
私の様な 理想の女子と出会い…
第二十七話「マルチバース・オブ・バルザック」
都合よく 二人きりの 部活に入り
笛田君のような男子が 異性に◯◯ (*) できて
あっさり △△△△ (*) になれるなんて
そんな 調子の良い事が 本当に起こる と思う?
まるで 誰かの書いた 願望のお話 みたいだと 思わない?
(*◯と△はネタバレ防止のために私の判断で変えています。本来は別の言葉が入っています)
それとも彼女は本当に大天使で、神にも等しいポテンシャルを持っている笛田くんを大成させて、真の神に育てたいのでしょうか。
本作の不思議さを思えば、それも全くない話とは思えません。
引用部は、本当に彼らの運命を司る存在がいるかのように、それが司書であるかのように、読者に思わせている場面と思います。
でも結局は彼女の正体はわからないままですね、少なくとも4巻(27話)終了時点では。
まとめ
まとめます。
三島芳治さんの漫画『児玉まりあ文学集成』の大天使ガブリエルについて。
大天使ガブリエルは児玉さんたちの通う学校の図書館の司書のこと。女性と思われる。
大層な名前がつけられた理由は、彼女が児玉さんに予言めいたことを言うことと、白衣を着ていることから。
予言は幾つも言っているようだが、物語の本質になり得る、彼女が笛田くんと出会う導きを行っている点は興味深い。
しかも、司書は以前から笛田くんを知っている節があるし、彼に対してある意味で児玉さん以上に大きな期待を寄せている節もある。
しかし、司書の正体は27話終了時点で明かされていない。本当に大天使かもしれない。
というのが、私なりの解釈と感想でした。
本文に書いたことはあくまでも私一人の意見です。権威でも何でもない一人の意見でしかありませんので、書かれたことを鵜呑みになさらずにご覧になってください。
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ということで、今回の記事はここまでになります。
最後まで読んでくださり、誠にありがとうございます。


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