三島芳治さんによる漫画『児玉まりあ文学集成』の学校は高校のようです。
モデルになっている現実に存在する高校はあるのでしょうか。それを1巻から4巻(第二十七話)までに描かれているあれこれから探して書いていきます。
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児玉まりあ文学集成
| 作品名 | 児玉まりあ文学集成 |
| 作者 | 三島芳治 |
| 1巻初版発行日 | 2019年4月25日 |
| ジャンル | 青年、学園、恋愛 |
| 発行 | リイド社 |
| レーベル | トーチコミックス |
「三島芳治」さんによる、学園もののマンガ『児玉まりあ文学集成』。
読みは「こだままりあ・ぶんがく・しゅうせい」。
ジャンルは学園ものと恋愛ものでしょうか。
「これは児玉さんが笛田くんに文学講義を行いながら 高校生活を謳歌するお話です」
単行本の帯にはこのように書かれています。概要はカッコ内に書かれたとおりです。
本作のメインキャラクターである「児玉まりあ(こだま・まりあ)」は文学部です。文芸部ではありません。女子生徒。
その児玉さんと仲良く文学をしているのは「笛田実(ふえた・みのる)」。
1年ちかくずっと文学部に入部希望をしているのに入部できていない男子生徒です。
文学部は物語開始時で児玉さん一人です。
部活動として正式に活動できているか怪しいところですけど、これには事情があることが作中に言及されています(第二十六話「まりあ誕生」より)。
部活動として認可される最低人数を下回っているでしょうから、一人でも部員を入れたいはずなのに、笛田くんは入れず、また別の生徒も入部希望を拒否されてもいました(第二十一話「文学部とは何か」より)。
学校のモデルはある?
本作『児玉まりあ文学集成』の児玉さんたちの通っている「高校のモデル」はあるのでしょうか。
ヒントがあるか、作中から探してみました。
ちなみに学校名は、1話から27話までの作中、一度も明かされていないです。
私の見落としがなければ。
結論
いきなり結論から申し上げます。
わかりませんでした。
しかし、決定打にはならなかったものの、モデルになっているかもしれない、くらいに思える学校を見つけることはできました。
どうやってその高校にたどり着いたかを、これから書いていきます。
理由
わからなかった理由です。
私は「学校の外観」が描かれているコマを片っ端からピックしようとしました。
そこですぐ気づいたことがあります。それは……
建物が変わっている、ということです。
変わっているとは「風変わりな建物」「奇抜な建物」という意味ではありません。
建物の外観デザインがたびたび変化しているように、私には見えるのです。
時計台
正門と思われる校門から、敷地内にまっすぐ進んですぐのところに校舎は建てられています。
校舎の数階建てで、左右対称の建物の、中央部分が少し高く造られていて、その外壁に「大きな時計」がかけられていることは、学校にはよくあるタイプですよね。
これを「時計台」と当記事では呼称しましょう。
この基本形は守りつつ、しかし、児玉さんたちの通う高校の時計台の位置、あるいは時計付近の建物の外観が、エピソードによって変化しているように私には見えるのです。
例えば、第一話「比喩の練習」(1巻)の最終ページ最終コマでは、正門と思われる校門のすぐ近くに、校門に対して校舎が真正面を向いてはおらず、右斜めにずれて建てられています。
その建物の右の側壁の上部に時計がかけられています。
第二話「しりとりのきずな」は1話と同じ(1巻34ページ)。
ですが細かく見ると、2話の方が1話よりも校門に対して、建物全体が左にズレて建っています。
第三話「女子の褒め方」では、建物のデザインそのものが別のように見えます(1巻59ページ)。
3話の方が2話までより複雑な構造の建物になっていますし、建物が大きくなったのか、時計が小さくなったのか、時計が小さく見えます。
ただし、校門が描かれていないため、3話は同じ建物の別角度から見ている可能性は否定できません。
第四話「疑問形の歴史」と第五話「盲目の文学」、第六話「あなたの期待していたであろう物語」、台八話「ポストウォーター」では、時計台が描かれているコマはありませんでした。
8話では時計台のような構造物は見られますが、時計は描かれていません。
第七話「笛田君は不器用」では、1, 2話と同じ校舎が描かれています。
第九話「アーマーモデリング」には時計台は描かれませんでしたが、校門のデザインが1,2,7とは異なるように思います。学校の別の校門の可能性あり。
第十話「ワールドプロセッサー」はショートショートの連作で、「六、調理」では時計台がアップで描かれています。がその周辺のデザインが今までとはまるで異なります。札幌の時計台のように屋根があるタイプ。
なので別の場所なのかもしれません。
同「十一、会議」では、札幌の時計台のような建物も描かれていますけど、今までとは異なるデザインの時計台も描かれています。こちらは1,2,7話とも異なる建物のデザインでも、札幌の時計台のような屋根があるタイプでもありません。
第十一話「クラスログレコード」では、これまた今まで描かれたものとは異なる校舎のデザインに見えます(2巻81ページ)。
第十二話「マリアストラクチャー」、第十三話「ミュートコーラス」、第十四話「ポエトリー イン フロー フレーズ」、第十五話「たまえサーキット」では時計台は描かれていません。
第十六話「ふたりモノローグ」では、またもや今まで描かれたことのない時計台と校舎のデザインです(3巻32ページ)。
それまでは一貫して丸型の時計がかけられていましたが、こちらは四角(正方形)です。
しかも、同じエピソード内に2回、時計台が描かれていても、どちらも異なる建物のデザインになっています。
第十七話「環境 アンド トレイン」では時計台や校舎が描かれるコマはありませんでした。
第十八話「エンド オブ 文学」では、2回時計台や校舎が描かれています。しかし、今までとは異なる校舎のデザインです。時計台の時計は丸型。
第十九話「バニシング イン 一言」でも2回、今までとは異なるタイプと思われる時計台と校舎のデザインが描かれています(3巻114ページと同132ページ)。
第二十話「いとこエクソシスム」と第二十二話「文学部は何か」、第二十三話「恋愛の非文学的な事について」、第二十四話「オリビア語通訳」では時計台は描かれていません。
第二十五話「作り話の惑星」では、第十八話「エンド オブ 文学」の2つ目のものとほぼ同じデザインの時計台が描かれています。
第二十六話「まりあ誕生」では、25話と似たデザインの時計台を確認できますけど、上部デザインが少し異なります。
第二十七話「マルチバース オブ バルザック」では、26話と同じデザインと言ってよさそうな時計台です。
以上、挙げましたように、様々なデザインの校舎のデザインが描かれています。
しかし、時計台が複数ある校舎なのかもしれません。校舎の棟がいくつもあり、それぞれにデザインが異なり、それぞれに時計台も設置されている可能性は否定できません。
ただ、これほどまでデザインが変わる校舎からは、「モデルの高校はどこか」のヒントは得られそうにない感が強くあります。
鉄塔
校舎からは絞れそうにありません。
それなら別角度から考えてみましょう。
第十四話「ポエトリー イン フロー フレーズ」にて、鉄塔が2度描かれています(147, 151ページ)。
どちらも同じデザインなので、同一の鉄塔と思われます。
物語の舞台は、神奈川県藤沢市であろうと推測されます。
藤沢駅が最寄り駅のようです。
どのように調べて藤沢が舞台とわかったかは、以前、当サイトで記事にしています。
下にリンクを貼った記事がそれですので、あわせてご覧になってください。
作中描かれている鉄塔は特徴的なデザインです。
ネットで調べたところ、すぐにそっくりなデザインの鉄塔を見つけることができました。
それは『NTT東日本 藤沢ビル』のものと思われます。
2つが同じデザインに見えますので、まず間違いないでしょう。
電波塔、というのでしょうか。
NTT東日本の電話局のビルということと思いますが、地図で場所を確認しますと、藤沢駅のほど近くに建てられていることがわかります。
藤沢駅から少しだけJR大船駅方面に行ったところにあるようです。
3校が有力候補か
NTT東日本のものと思われる鉄塔が描かれている2巻147ページは、「井上」さんという女の子が学校の廊下を歩きながら外を眺めた、次のページ1枚に大きくそれが描かれています。
となると、彼らの通う学校は鉄塔からそう遠くない場所にある、と言えそうです。
次は、ネットで藤沢駅周辺の学校を検索をかけました。
しかし、駅のすぐ近くには特に学校がなさそうなのですよね。
少なくとも5分や10分圏内には。
通信制高校は何校か確認できますけど、彼らの学校は通信制ではありません。
通信制の他、普通科の高校というと、少し離れた場所、一つ隣りの駅になら高校は幾つかあるようです。
私立「藤嶺学園藤沢高校」と「鵠沼高校」、神奈川県立「湘南高校」が該当しそうです。
他にもあるかもしれませんが私には見つけることができませんでした。
ただ、その3校とも、2巻147ページほどに鉄塔が見える場所にあるか、最寄り駅が藤沢駅と言えるか、というと微妙です。
藤嶺藤沢は藤沢駅と藤沢本町のいずれからも徒歩15分。
鵠沼は藤沢駅から徒歩15分、江ノ電「柳小路(鵠沼高等学校)」駅から徒歩1分。最寄り駅は藤沢駅とは言い難い。
湘南高校は藤沢本町駅から徒歩13分、藤沢駅から徒歩21分。こちらも藤沢駅が最寄り駅とは言い難いです。
いずれも2巻147ページに描かれているほどに鉄塔が見えるとは思えません。
しかし、私が調べたかぎりではこちらの3校くらいではないか、と感じています。地元民ではないので定かなことは言えないのですが。
除外
3校のうち「藤嶺藤沢」は候補から除外してもいいかもしれません。
と言いますのも、インターネットで情報を集めたところ藤嶺藤沢は「男子校」だったからです。
本作は児玉さんを始め多くの女子生徒が登場します。
何なら主要な登場人物のうち、笛田くんの他は一人として男性が登場しない物語です。
モデルをそのまま作品に使うとはかぎらないので、条件に完全に合致する学校を探さなくてもいいのかもわかりませんけど。
時計台があるか?
念のため3校の校舎の外観を画像検索をかけて調べてみました。
時計台があるかどうかを確認したかったからです。
すると、3校のうち「鵠沼高校」にのみ、校舎に時計台があることを確認することができました。
これは大きなポイントになりそうです。
藤嶺藤沢も、湘南高校も、画像を見たかぎり時計台を確認することができませんでした。
湘南高校は建物の一部が(?)日時計になっているみたいです。
そのため、あくまでもこの3校から絞るなら、ですけど鵠沼高校は有力な候補となり得ます。
制服
各校の「制服」はどのようなデザインでしょう。
児玉さんたちの制服とそっくり、あるいは似ているデザインの学校が、特に鵠沼か湘南のどちらかにあれば、これもまた有力な情報になります。
しかし、作品ではシャツ・ブラウス姿しか描かれていません。
男子なら学ラン、ブレザー、セーラーかがわかりません。
よって夏服で検索しました。
児玉さんは白いブラウスで袖口がゆったりとしています。
襟に黒色無地の細いリボン。
スカートは黒、膝丈、プリーツは広め。
笛田くんは白シャツ。ネクタイはなし。ズボンは黒。
マンガですから黒になっているだけで、作者さんの中では色のイメージがあるのかもしれません。
白黒で黒色ですから、黒だけでなく赤や茶など濃いめの色は可能性があります。
鵠沼高校は、女子が白ブラウスか濃紺のポロシャツに、紺の地色に青と白のストライプ柄の太いリボン。スカートは紺を地色にした、青と白を使ったチェック柄。
男子が白シャツか濃紺のポロシャツ、紺の地色に青と白のストライプのネクタイ。ズボンはグレー無地。
冬服はブレザー。
湘南高校は、女子が白ブラウスに、臙脂と白のストライプ柄の大きな太いリボン。スカートは濃紺、膝下丈ほどでプリーツは広め。
男子が白シャツに、紺と白のストライプ柄のネクタイ。ズボンが濃紺。
冬服はブレザー。
2校を比べますと、どちらもリボンとネクタイが本作とは異なりますけど、似ていると言えば似ているデザインと思います。
本作の制服デザインはこの2校のどちらか、あるいは両校を参考にしている可能性はあるかもしれません。しかしながら決定打にはならなかったです。
可能性としての一校
以上のことから、当サイトでは一校、本作のモデルになっている高校があるとすれば、それは「鵠沼高校」ではないか、と判断しました。
理由は、立地的に藤沢駅に比較的近い場所にあることと、校舎に時計台があることが大きいです。
制服もそっくりとはいかないですけど似てはいます。
ですが、決定的なものとは思えず、あくまでも「あるとすれば」としてしかお話することはできません。
なので結論としましては、『児玉まりあ文学集成』に描かれる、登場人物たちの通っている高校のモデルはわからない、という結論になっています。
まとめ
まとめます。
三島芳治さんの漫画『児玉まりあ文学集成』の高校のモデルはどこか。
校舎に時計台があること、藤沢駅が最寄り駅、且つNTT東日本の「鉄塔」が比較的大きく見える場所にあること。
調べたかぎりでは、完璧に該当しそうな高校はなかったが、私立「鵠沼高校」は候補になりそう。
夏服の制服は、本作の高校と鵠沼高校とで、リボンとネクタイは異なるが、少し似ている。
しかし学校の制服はどこも似ているデザインにも思える。
というのが、私なりの解釈と感想でした。
本文に書いたことはあくまでも私個人の意見や感想、解釈です。一意見でしかないので、書かれたことが絶対的に正しいものなどと思わずご覧になってください。
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ということで、今回の記事はここまでになります。
最後まで読んでくださり、誠にありがとうございます。



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