『スキップとローファー』のヒロイン「岩倉美津未」のことを苦手な人は一定数いらっしゃるのだろうな、と想像します。
私的には好きなキャラではあるのですが、苦手に思うところもあるからです。
私に意見が他の、彼女を苦手な皆さんと同じかはわからないものの、みつみのどこが苦手か、どうして苦手か、私なりの考えを書いていきます。
ネタバレについては、アニメ1期終了後の内容にも触れるため、アニメ派の方には強いバレ要素になっている点もありますので、バレても大丈夫な方のみ下方スクロールをお願いいたします。
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スキロー「岩倉美津未」
| 作品名 | スキップとローファー |
| 作者 | 高松美咲 |
| ジャンル | 青年、学園、恋愛 |
| 発行社 | 講談社 |
| レーベル | アフタヌーンKC |
前情報があります。それは私は「単行本」でのみ本作の情報を得ている点です。
つまり『アフタヌーン』の連載を読んでいないので、当サイトに書かれている内容は厳密には最新ではないことをご了承ください。
この記事では「岩倉美津未(いわくら・みつみ)」について書いていきます(以下、みつみと表記します)。
彼女は本作のメインキャラクターです。
石川県から上京し、居候している叔母(叔父)の家から、東京都内の進学校に通っています。
首席で合格し、2年から生徒会長を務めています。
T大法学部(東京大学と思われます)を首席で卒業し、官僚になり、全国の過疎問題に従事したい、定年後は市長になって市の財政を改善したい、という人生設計を掲げています。
勉強は大の得意で、苦手なことは運動。
ファッションも当初は苦手だったものの、叔母がスタイリストであることと、仲良くなった友だちの2人(ミカと結月)がファッションに詳しいことと、友だちの影響を受け彼女自身興味を抱き始めてからというもの、どんどんオシャレになっています。
中学卒業までは、ずっと同じ少人数メンバーで進級進学をしてきた過疎の町で育ってきたこともあり、世間知らずな側面もあります。
性格は明るく素直、裏表がない、純粋です。
そのために良くも悪くも他人の悪意に鈍感でもあります(Scene44「くしゃくしゃの心」8巻70ページより)。
苦手なところ
みつみの、私が苦手と思うところ。
(そうだね)
Scene44「くしゃくしゃの心」(8巻72~73ページ)より
(そのとおり)
(あなたが正しい)
…岩倉さんは
他人の評価なんかどうでもいいって言い切れるくらい
愛されて生きてきたんだね
引用部は「八坂千笑璃(やさか・ちえり)」の台詞です。
カッコの部分は私の判断で加えたものです。原作漫画ではモノローグでした。
この台詞を見て、私の彼女への苦手意識を代弁してくれているな、と思いました。
そう思った部分は特にカッコ内のモノローグ部分ですね。
彼女は上へ上へとまっすぐ、正しく育っていることがわかるよう描かれていますから、それが眩しいのだと思います。
言っていることも正しいことばかりで。
あなたは実直で明るくて
Scene45「ザワザワの新生徒会長」(8巻113ページ)より
万人受けはしなくても理解者が周りにちゃんといる
こちらも八坂と同じく2年時からの新登場キャラの一人「氏家清彦」の台詞です。
この氏家の台詞も、みつみを性格をよく表しています。
私は家庭環境があれでしたし、私自身も歪んでいますし、これまでの人生もとても人様に語れるものではないので、(本作はフィクションですけど)みつみの純粋無垢さが煩わしく思えます。
いや、好きでもあるのですけどね、私は。
とても魅力的な人物ではあると思いますし、こんな風に素直に生きられたら人生どんなに楽しかったろうとも思います。
羨ましく思うが故に、ですね。
私の、そういう人たちへの後ろめたさや劣等感が、彼女への煩わしさの正体でしょう。
顔が苦手?
ここから書くことは私の意見ではありません。
インターネットを見ていると「みつみの顔が苦手」という意見をちらほら確認できました。
はっきりブ◯イクと言っているネットの意見もみられました。
さすがにそこまで言うほどの顔面を私は持っていないのであれです(というか発言者がどんなに優れた容姿を持っていても、相手が架空の人物でも、公然とブ◯イクなどと言っていいとは思わないです)が、確かに、作品世界では美人には描かれていないです。
「男子に人気の女子学年トップ3に入る」(Scene36「テカテカの2年生」7巻19ページより)とされる「村重結月」の顔と比べると、顔は平坦で奥行きもなさそう、鼻が低く、黒目が小さく白目の割合が非常に高い、モブ感さえ漂います。
スタイルもいいとは言えず、悪くもないですけど、凹凸の少ないストレートな体型に見えます。
みつみの顔だけで考えても、いわゆるモテ顔とは到底言えない外見を持っています。
ただ、個人的には「だから苦手」にはならないので、その意見を読んだときに驚きました。
「だから本作を読まない(アニメを観ない、だったかも)」とさえ、その人は言っていたので、余計に驚いた記憶です。
本作は「スクールカースト」と「ルッキズム」の2点が大きなポイントになっている作品と、私は受け取っています。
学校内の階級と外見至上主義ですね。
一般的にスクールカーストの高低は、男女を問わず外見の優劣(男子の場合は運動能力の優劣も)で決定するところが大きいと認識されると思います。
だからこそ作者さんは主役を外見的に優れない子にしたのでしょう。
さらには「いなかモンの妙ちくりん」(Scene2「そわそわのカラオケボックス」より)と、地域や地方の区別や差別の要素まで追加しています。
頭はいいし性格もいい子だけど外見的にカースト下位で田舎出身の子が、最上位クラスの男子と仲良くなり、惚れられ、付き合う物語に、という。
みつみは、男子ばかりか女子のカースト上位者(結月)とも仲良くなりますからね、超絶勝ち組でしょう。
田舎から出てきた彼女の純粋さや素直さが、東京のギスギスした人間関係の中で育ち、その外見や運動能力で競争を勝ち上がってきた彼らでさえ、変えてしまうのですから。
外見がよくないから読まない・観ないという意見は、作品の前提から否定する雰囲気を感じ取れ、そこまでの否定となると、そもそも縁がなかったと割り切るしかないレベルに思えます。
こればかりは仕方ないですね。価値観は人それぞれ。そこまで嫌いな人に、読んで!観て! と言ってもたぶん何も響かないので。
挫折がない?
東京の進学校を首席で入学し、入学後の試験でも学年トップになったこともあり、T大法学部を希望し、生徒会長にもなる、カースト上位の人たちと仲良くなり、カースト上位者の彼氏を得ています。
ここまで挫折とは無縁と思われるみつみ。
ですが単行本8巻では、彼女は大きな挫折を味わいます。
私だって全然
Scene45「ザワザワの新生徒会長」(8巻118~120ページ)より
うまくできてないもん
無理だってずっとわかっ うあ~~~
(わかってたずっと)
(全部は無理だって)
(わかってたの)
こちらはみつみの台詞。「うわ~~~」のところで泣いています。
カッコ内はモノローグです。
特別な存在かもしれない自分でいたかった
Scene45「ザワザワの新生徒会長」(8巻115~116ページ)より
だけどそうじゃないなら 恥をかいてでも 今
知らなきゃ変われないと
そう思ったんですよっ
その直前、氏家がみつみに対して発した言葉です。
中学までは陽キャから蔑まれ、陰キャで運動や対人コミュニケーションが苦手だけど、いい大学に入っていい会社に入って、奴らを逆転してやるんだと。
しかし進学校に入ると、自分と同じくらい勉強ができる上に、運動もできコミュニケーションも取れる人がわんさかいた。
そんな中でみつみは、一見すると自分と同じ、あるいはより下とさえ思えたのに、実は彼らを上回るほどの超絶勝ち組で、さらに眩しく見えた。
そんな氏家の言葉を受けて、私だって全然うまくてきてない、無理だってわかっていた、と言って泣くのですね。
1つ目の引用部は、そのとき、みつみは初めての彼氏がいました。
しかし、勉強も生徒会も友だち付き合いも充実させた上に、さらに彼氏も、とは、いくら漫画ヒロインであっても、神童であっても、キャパシティオーバーだったようです。
彼が自分のことを好きなのは、自分が彼を想う気持ちとは種類が異なると気づいていたけれど、その気持ちを自分と同じにするために、あれこれを考え悩み行動をする、それは無理だとわかっていても、でもそれに抗っていました。
しかし、もう無理だ、認めざるを得ない。そういう意味の言葉であり涙です。
おそらく、これがみつみにとって人生で初めてというくらい、大きな挫折だったと思われます。
なろう系?
挫折があったとは言え、です。
でもですよ、考えてみれば(考えてみなくとも)彼女はほぼすべてを手に入れています。
Scene52「ドキドキの海<2>」(9巻116ページ)によれば、幼馴染の「ふみ」の言葉から、彼女は幼い頃から頭のいい子だったみたいですから、知能指数が高いなど生まれつき頭のいい子だったのでしょう。
家庭が円満で、私立と思いますが東京の進学校に通わせてもらえるほどの財力が家にあり、成績も優秀ですからT大にも現役で入れるでしょう。
学校でトップクラスのイケメンと付き合うことができ、別れた後も彼から好かれ(むしろ別れてからの方が好かれ)、カースト上位の女の子(結月)とも親友になり、かと言って中位下位の子から憎まれることもなく、逆に多くの人に好かれているから生徒会長にもなれ、
このように書き並べると順風満帆すぎますね。
失恋だったり運動が苦手だったり顔がどうこうの欠点など、存在しないに等しいレベルで。
端的に言えば「無双」状態です。「なろう系」の主人公レベル。
いや、ちょっと視点を変えただけの「なろう系そのもの」と言えるかもしれません。
そんなみつみを嫌い、うざい、煩わしい、と思う読者がいても何ら不思議ではありません。
なろう系が苦手な人は特にそのように感じてしまうかもしれません。
私もどちらかというとそちらは得意ではないので、その意味で苦手という人の気持ちはよくわかります。
まとめ
まとめます。
『スキップとローファー』のみつみを好きではあるが、苦手な部分もある。
理由は全てにおいて「正しい」から、正しすぎて純粋すぎて、読んでいて自分の汚さがよくわかるから、苦手なのだと思う。
顔がブ◯イクだから嫌いというネット情報を見たが、美人ではないのは事実としても、個人的にはさすがにそこまでは言いたくない。
みつみは彼女的には大きな挫折をしてはいるが、挫折が霞むくらい全てを手に入れている「なろう系」主人公で、そこを苦手に感じる人がいるなら、それはよくわかる。
というのが、私なりの解釈と感想でした。
本文に書いたことは私個人の意見や解釈です。ひとつの意見でしかないので鵜呑みにはなさらず、参考程度に抑えてください。
ということで、今回はここまでです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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私の場合は好きの方が上回っていますね。苦手なところはありつつ。
物語は物語ですから、思い入れのあるキャラに自分に当てはめつつも、さすがに虚実の割り切りはできるので。
逆に嫌いと言い切れる人ほど、物語に没入しているのだろうと思え、羨ましくなります。
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